人間・ブッダ

目安時間 11分
こんにちは。セイブンです。

お元気で過ごしていらっしゃいますでしょうか。

今日のメルマガのテーマ/タイトルは「人間・ブッダ」です。

ブッダというのは日本語でいうところの「仏」ですが、宗教の話をするのではありません。

僕は仏教徒じゃない。仏教の教義なんか知らないし、特に興味がある訳でもありませんので。

ブッダにはただ、ひとりの人間としてとても魅かれます。

面白い人、素敵な人だな....と。

ついでに言うと、僕はキリストという人についてもそうなんですよ。

あくまでも、一対一。ブッダと自分。キリストと自分。個人的。

一対一が、僕の人間関係の基本姿勢ですから。

相手が「聖人」と呼ばれる様な存在であっても例外ではありません。

今日のメルマガも徹底してその「一対一」のスタンスで書きますので、その様に読んで下されば本望です。

ブッダについての僕の感覚は、アメリカで20年間生活している、その影響が大きいはずです。

アメリカに住んでいて、英語という言葉を通して伝わって来るブッダの存在。

それは日本に住んでいて、日本語で伝わって来る「仏様」とは完全に次元の異なるものです。

ある意味では、もっと真剣。

アメリカでブッダに関心を向けるのは、そこに生き方を見出そうとする人です。

より良い生き方、より素晴らしい生き方がそこにあるんじゃないか...と。

ものすごく、求めている人です。

国の文化として「アア、仏様はありがたいですネ」というのが全然ありませんからね。アメリカには。

それが日本とは完全に違います。

日本は文化それ自体が、ブッダの教えの大きな影響下にあります。

だから、ワタシ仏教徒なんです...と言えば「アア、それはいい心がけですネ」みたいな感じになる。

でもアメリカで「I’m a Buddhist (私は仏教徒です)」と言っても、そういう反応は返って来ない。

東洋人がそう言っているのなら、「何だ、異国の訳のわからん宗教か。マアこいつの国の事だから、オレには関係ないか」という程度で多くの場合は終わる。

白人がそう言っているのなら「何だって?変わった人だネ、この人」などと思われかねない。

熱心なキリスト教徒には、敵視・裏切り者扱いされるでしょうね。

その様に文化的に相容れない事を承知の上で、ブッダの教えに関心を持つ白人は、やはり真面目に何かを求めている人だと思います。

そういう人達が中心になってブッダを学んでいるのが、アメリカです。日本のそれとは、全然違う。

自由研究...みたいな感じでね。

僕自身もそんなところから書き始め、書き進めていきたいと思います。

Eternal Peace(変わらない安らぎ)。

そう言うんですね。アメリカでは。

ブッダはそれを見つけたんだ...と。

それは個人の精神の中にあって、自分のものにする事ができるんだ...と。

僕が関心を持つのも、ここなんです。

ブッダが見つけたその安らぎというのは、外的な条件に一切依存していない。

見つけさえすれば、あとはもう永遠に自分のものなんです。

キリスト教だったら「キリストを信じれば」永遠の安らぎが得られるんだけど、ブッダの安らぎは完全無条件。

いい・悪いを言ってるんじゃなくて、違うんだ...という事ですね。

通常の世の中であれば、安らぎなんて完全に条件次第ですよね。

お金がタップリあって...健康にも恵まれてて...家族もみな元気で...老後の生活の保証もしっかりあって...あの事も大丈夫で...この事も....。

そりゃもう、キリがありません。

本当にキリがない。その上そういう状況を全部揃えたとしても、それが失われる事は絶対ない...と断言できる理由なんか何にもない。

ブッダ自身も教えた様に、この宇宙の中で万物は流転し変わり続ける。それが真理なのだ...とブッダは言うのです。

でも、もうひとつの真理が「永遠の安らぎ」。完全無条件の安らぎ。

人間の苦しみは4つに集約されるんだけれど、この安らぎはその4つ全部を超えたものなんだ...と。

その4つとは、「病気の苦しみ」「別れる苦しみ(悲しみ)」「死ぬ苦しみ(恐怖)」「老いる苦しみ」。

ブッダはこの4つを徹底的に研究して、その解決法を見つけました。

それは体系立ったもので、哲学的・精神的にも深みを極めています。

アラン・ワッツという、イギリス人の講演者・著作家がいました。

もう死んでしまいましたが、精神論や宗教思想などをわかりやすく解説して人気を博した人です。

この人が実にうまい事を言っているんですね、ブッダの教えについて。

ブッダの教えは、仏教という宗教として認められている。そしてキリストの教えも又、キリスト教という宗教として認められている。

でも、同じ宗教同士だから...というだけで、このふたつを対比させて考える事は不可能だ。

思想として、このふたつは根本的に違うものなのだから.....。

アラン・ワッツのこの言葉は、事実その通りであると僕は思います。

そもそもブッダという人は、「オレは神だ。信心しろ」などという事はひと言も言わなかった人なんですね。

その全く逆の言葉を一生の最後に残した...という話は残っている。

弟子が記録した...という形で。

以下の言葉は、僕がこの様に記憶している...というその内容です。

この通りに理解しているのだ...と思って下さっても構いません。

信じるな。信じるな。誰の言う事も信じるな。私の言う事も信じるな。自分自身さえ信じるな。信じるのではなく、自身でしっかりと確かめて、理性で納得した事だけを事実として受け入れるのだ。

「信じるな」とはっきり言っているのだから、通常の意味での宗教的な教えではあり得ませんよね。

通常の宗教は「信じなさい」ですからね。すべてがすべてかどうかはわかりませんが、多くはね。

これは、僕の大好きな言葉です。

物事の見方・考え方として、これほど的確なものはありませんからね。

ブッダは僕にとって、ヒーロー。

哲理のヒーローです。物事をしっかりと見極める、その見方を教えてくれる存在。それが彼です。

同じ人間として、大いに共感もします。僕も「求める人」だから。

禅の思想も、ベースは仏教。

と言うよりも、禅自体が仏教の流れのひとつとして存在しています。

それ、わかるんですよね。

ものすごくよくわかる。

ブッダの「物事を突き詰める」という姿勢が、禅にも流れている。

もちろん僕、禅も大好きです。 

特に、すごく日本的な感じがするからね。禅って。

元々は中国を通ってインドから来た仏教の一派だったらしいのですが、僕は日本のものとして感じています。

ただ最初にも書いた様に、僕は仏教徒じゃない。好きは好きですけど。

でも好き嫌いだけで言うなら、キリスト教もヒンドゥー教も好きですからね、僕。

イスラム教はよくわからないけど、別に否定はしません。音楽的には大好きです。イスラム音楽。

信じるという事ではなく、意味を理解して学ぶという事なので、いずれからも学び、理解しています。

まあミーハーなところもあるのかも知れないんだけど、荘厳な雰囲気がいいですよね、宗教って。

恐いのには近づきませんが(笑)。

そこら辺にある普通っぽい寺院とか教会・神殿だったら、面白がってノコノコと出かけていきます。

来訪者だから...というのでコーヒーとドーナツでも出されれば、ちゃっかり食べて飲んで「それじゃア...」と言って帰って来ます(笑)。

マアそれは冗談ですけど。

とにかく精神的な事って大好きなんですよ、宗教も含めて。ある種のスリルさえ感じるんですね
話をブッダに戻します。

ブッダの別の教えに「中道」というのがあります。

英語では「Middle of the way」。

大きく右に外れず、大きく左にも外れず、ちょうどその真ん中位を歩きなさい...という事ですね。

これは「イエスなのかノーなのか、常に白黒をはっきりさせる」という感じの欧米文化の傾向とは、明らかに違います。

でもだからこそ、その「中道」も含むブッダの教えがますます注目されているんですよね。

欧米の人達が、これまでの欧米文化のワクに収まらないものを求めている。違う何かを求めている。

中道(Middle of the way)のもうひとつの意味は、バランスよく...という事。

例えば、一方の極は「遊んでばかり」。反対側の極は、「勉強ばっかり」だとしたら、その真ん中を取って「よく遊び、よく学ぶ」という事です。

実に簡単で、わかりやすい。

ブッダの教えた「因果応報」なんかは、誰でも知ってますよね。

物事には必ず原因がある。原因が変われば結果も変わる...という事です。

同じ事はバイブルにも確かに軽く書いてはありますが、それを徹底的に突き詰めて解明したのは、やはりブッダ。彼が第一人者です。

この様に教えのすべてに理筋が通っていて、科学的な検証にも耐えるほどに理知的であるところから、ブッダの事を「スーパー・サイエンティスト」と呼んだ人もいます。

並外れた科学者...みたいな感じで。

ネ。こうやってブッダという人の事をひとつひとつ、改めて考え直し見直してみると、ドッカリと座って微笑んでいる大仏様とは全く別の、ひとりの求道者・ブッダの姿が見えて来ませんか?

という訳で、今日のメルマガは「人間・ブッダ」と題して、その題の通り、ひとりの人間・ブッダについての記事をお届けしました。

メルマガを今日も、最後まで読んで下さって本当にありがとうございました。

それでは又、すぐに書きますね。

お元気で。さようなら。

セイブンでした。

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