こんにちは!お元気ですか?
ウルトラセイブン!の、セイブンです!
今日は、映画の事をお話しましょうか。
と言って置きながら、すぐさまこんな言葉が続くのも妙な話なんですけれども、僕、映画なんて大して観ないんですよ。
映画を観ないだけではなくて、テレビも余り観ないんです。
その理由は、意識がどうしても、映像より音に行くからなんだと思います。
僕、音楽が大好きなんですよ。
僕、もうずっと、アメリカ・カリフォルニア州のサンディエゴに住んでましてね。ハリウッドは車でひとっ走りすれば行けるんですけど、全然、興味ないんですね。
行った事もないし、行きたいとも思わない。
ちょっと!ちょっと!セイブンさん!今日は映画の話をしましょうと言って置きながら、今回のメルマガの、この流れはどういう事?
イヤイヤ、おっしゃる通りです。
それじゃア今回のメルマガはこの辺で。ご拝読ありがとうございました。お元気で、さようなら...。
違う(笑)!そうじゃないんだ!
映画ファンではないなりに、映画について書いて見たいと思ったんですね。
映画の大好きな僕でーす!という事ではないにせよ、それなりに好きな映画はいろいろありますから。
人生の一番早い時期に観た映画の中で、もっとも印象に残っているのは、何と言っても「ニッポン無責任時代」「ニッポン無責任野郎」です。
これは、今読んで下さっているみなさんの多くもお察しの通り、かつて一世を風靡した歌手/コメディアン、植木等主演の喜劇映画です。
当時小学生だった僕は、この2本の映画をテレビの深夜放送で観たのですが、子供心にも、植木等演じる主人公にシビレました。
「バカだネ、アッハッハ」と笑っておしまい...というのではなくて、最高にイカしてる!カッコイイ!と思って、感動したんですね。
植木等の事は、それ以来、ずっと好きです。
植木等と言えば、歌手・ジャズギタリストとしても、超一流。
彼が属するジャズバンド、クレイジー・キャッツも又、植木等と共に、全員が卓越したミュージシャンであった...などという事は、ずっと後になるまで知りませんでしたが。
ちなみに、この2本の映画を初めて観た小学生の頃には、僕は、特に音楽が好きだという気持ちはありませんでした。
その僕が、のちに音楽が大好きな音楽人間になりました。そして改めて、植木等の歌を聴きました。
その歌、その音楽の、何と素晴らしかった事!それで僕は改めて、植木等という人に惚れ直しました。
何だか、この調子でそのままいけば、植木等の話だけでメルマガが書けそうですが、それは又の機会に譲って、今回は映画の話を続けます。
植木等の2本の映画を深夜テレビで観てから、どれ位経った頃であったか忘れましたが、僕は今度は、日本の映画ではなくイギリスの映画を観て、感動しました。
映画のタイトルは「Melody」です。
何でもない様な、ごく普通の、イギリスの子供達の日常生活。同じ学校に通う男の子と女の子が、お互いに恋をして好きになって...。
他愛もないと言えば、実に他愛もないストーリーでした。今になって見れば、確かにそう思います。
でも、その頃の僕にとっては、イギリス人の男の子と女の子が両思いになって、学校をサボってデートに出かけていく...なんていうのは、ウットリする様なファンタジーでした。
その頃、僕、思春期でしたしね。
まさか、家の都合でそのイギリスに引っ越して、自分が現実にイギリスで生活する事になるなんて...。その頃は、そんな事は夢にも思っていませんでしたから。
その映画のストーリーは、完全に、どこかの素敵な別世界のおとぎ話、夢物語でした。
そして実を言うとその映画には、その後の僕にとって決定的に重要な事が、ひとつあったんです。
それは、ポップスのグループ、ビー・ジーズの音楽が、その映画の中で多用され、実に効果的にストーリーを盛り上げていた事でした。
その音楽的な感動は、今でも覚えています。
のちに知った事ですが、この映画、本国のイギリスでは全く評価されず、サッパリだったんです。
その理由のひとつは多分、この映画のストーリーが余りにも普通で、日常生活的だったからじゃないかと僕は思います。
先にも書きましたが、僕、この映画を観てから数年後に、思いがけずイギリスで暮らす事になったんですよ。
で、イギリスでの日常生活を体験した後に改めてこの映画を観ると、「(イギリスであれば)ありふれたそこら辺の風景を、ただ適当に撮影して、それに物語を乗っけているだけ」みたいな印象になるんです。
そんな訳で、映画自体の印象は大きく変わりました。でも、その映画を通して知ったビー・ジーズの音楽の感動は、僕のその後の音楽人生の第一歩になりました。
で、そのイギリス生活が始まり、2年ほどで終わり、日本に戻って来ました。そして再び日本で暮らし始めて数年後、映画館である映画を観ました。
大林宣彦という監督による「時をかける少女」という映画でした。
もちろん、その監督の事など僕は名前さえも知らず、その映画自体にも、全く興味を持たないまま、映画館に出かけていきました。
記憶が正しければ、その映画の券を誰かが僕にくれたんだったと思います。ただそれだけで、「じゃア、せっかくだから、観ようか...」と、僕は映画館に赴きました。
その映画「時をかける少女」を観て、僕はいっぺんに、この映画が大好きになりました。
何て素敵で、不思議な映像。そして、その映像に溶け込んだ様な、これ又不思議な音楽。
そして、主演の原田知世。可憐で、あどけなく、美しく、どこまでもさわやかで健康なあの笑顔。
さりげなさの中に、彼女ならではの個性的な魅力が自然に満ちている。
その魅力が最高に、最大に引き出されたのが、この映画でした。
さて、それから10年以上経った、ある日の事。親しくしていたある人のお勧めで、「星願」という香港の映画を観ました。
僕は今でも、この映画の事を思い出して書こうとするだけで、胸がいっぱいになり、涙腺が緩みます。
それほどに、エモーショナルに揺さぶられ、揺り動かされた映画でした。
「時をかける少女」と同様、映像・音楽・出演者のすべてが、最高。
それらに加えて、もうひとつ。この映画は、ストーリーも最高でした。
この映画のストーリーというのは、明らかに、「ゴースト」というハリウッド映画を土台にしているのですが、僕はこちらの方がはるかにいいと思います。
盲目である主人公の青年は、医療施設のアパートで生活しています。
その施設の職員で、何かと世話をしてくれるある看護婦の事が好きで、彼女も彼に好意を持っています。
その看護婦自身も施設のアパートに住んでいるのですが、その彼女の為に、彼は夜に施設の屋外に出て、サクソフォンを吹きます。
でも彼女は、それが主人公の演奏である事を知りません。彼が楽器を演る事さえも知らないのです。
ある日、彼は事故で死んでしまいます。
天国のはからいで、彼はほんの少しの日数だけ地上に戻って来ました。けれども、全くの別人としてです。
心の中では、その死んでしまった主人公なのですが、天国は彼に、それを明かす事を禁じています。
それでも何とかして、その別の肉体をまとった彼が、事故で死んだその主人公・本人なのだと、その看護婦にわからせようとします。
けれどもその試みは、すべて失敗に終わます。絶望した彼は、それでも彼女の事を思い、彼女に好意を寄せている、施設の青年医師と彼女の仲を取り持とうとします。
ある夜、彼女がアパートの部屋にいると、エッ?まさか?あの耳慣れたサクソフォンの音色が、再び聴こえて来たのです。
急いで屋外に出ると、そこには、サクソフォンを首から下げた医師が....。夜になるといつも聴こえて来た、あのサクソフォンの演奏は、先生、あなただったのネ!
胸に飛び込んで来た、愛しい彼女を抱きしめる事ができた医師でしたが、心はその喜びではなく、良心の呵責でいっぱいでした。
それまでと同じ様に、その夜もサクソフォンを吹いていたのは、主人公の彼でした。
けれどもその看護婦の思いを医師に向ける為に、その医師が演奏しているかの様に見せかけ、彼は陰で演奏していたのです。
彼女を騙しているやましさに耐え切れなくなった医師は、思いきって彼女のアパートを訪れ、ノックします。
ドアを開け、いぶかしげな顔を見せる彼女に、医師は告げます。
サクソフォン吹いてたの、実は僕じゃないんだ....。
ますますいぶかしげな顔をして、彼女は医師に尋ねます。
じゃア、誰なの?
アイツだよ!突然どこからか現れて、必死でキミに何かを伝えようとしている、あの男だヨ!
その瞬間、彼女はすべてをはっきりと悟りました。
あの変な人は、事故で死んだ彼だワ!姿形は別人みたいだけど、間違いない!彼よ!彼だワ!
何故なら、その耳慣れたサクソフォンの音色を奏でられるのは、彼ひとりだけだったのですから....。
アパートを飛び出して、狂った様に彼を探す彼女。
けれども彼はもう、彼女の前に姿を見せようとはしません。
ここにいるんでしょ!どこかに隠れているだけで、私の声だって聞こえてるんでしょ!あなたが本当は誰なのか、私、もうわかってるのヨ!出てらっしゃい!
けれども彼は、出て来ようとはしません。
フーン....そう。じゃアいいわヨ!私、このプールに飛び込むから!
今、彼女の目の前にあるのは、飛び込み用の深いプールでした。
そして彼は、彼女が全然泳げない事をよく知っていたのです。
ジャッパーン!と大きな水しぶきを上げてプールに飛び込み、案の定、溺れそうになる彼女。
その彼女を助ける為、彼は我を忘れて自分もプールに飛び込みます。
.....と、この調子で続けていくと、メルマガがこの映画の全ストーリー紹介だけで終わってしまうので、この映画については、この辺にして置きます。
でも、こんなに夢中になって、ストーリーを次から次へと追って書ける位に、僕が心から愛した映画。それが、この「星願」でした。
大の男の僕が、この映画を観ながら、どれだけ泣いたかわかりません。
他に、僕が好きな映画は、アンドレイ・タルコフスキー監督の映画です。
この監督は、「映像の詩人」と呼ばれています。とにかく、映像そのものが無言の内に語りかけて来る様な感じで、イキイキと命を持っています。
この監督の映画は、僕が何だかんだとヘタな説明をするよりも、観てもらった方がいいでしょう。
アートの心がある人ならば、必ず、感ずるところが大いにあると思います。
あとネ、イギリスの俳優、ジェイソン・ステイザムが主人公を演じる「トランスポーター」シリーズの三作も、とても良かったです。
主人公は、一匹狼の運び屋。
何を運ぶのかは一切問わず、カスタムアップした自分の車で運ぶ。
トランスポーター=輸送人という映画タイトルは、ここから来てる。
ひとりっきりで住んでいて、素性もわからない。過去も不明。
車の運転の腕は、アクロバットでもカージャンプでも、何でも来い。
この彼が、ただ頼まれたものを運んで送り届けるだけでは済まず、様々な事件に巻き込まれていく。
それが、シリーズ三作・それぞれのストーリーの内容です。
僕はこの主人公に、自分自身を感じました。
どこが、どの様に、僕自身みたいなのか。それはまだ、よくわかりません。一度じっくりと考えて見たら、面白いだろうと思います。
好きな映画は、それ以外にもあります。The Knack (And How To Get It)も、大好きな映画です。
これは、ヘンな映画。なのに妙にイカしていて、クールでオシャレな映画で、変てこな物語の終わりには、しんみりさせる。最高です。
これはコメディ映画なのですが、
音楽が又、すごくいいんだよネ。
The Public Eyeという映画も好きです。ちなみにこのタイトルは、「私立探偵」という意味です。
そのタイトルの通り、私立探偵がある弁護士に雇われて、その人の奥さんが浮気していないかどうかを調べる為に尾行を始めます。
けれどもその探偵自身が、彼女に恋してしまい、彼女を密かに尾行していたはずが、結局、探偵と彼女の間の奇妙なお遊びになってしまう...というストーリーです。
こちらもコメディーなのですが、こちらもやっぱり音楽がものすごくいい。最高で、グッと来ます。
考えて見れば他にもあるのかも知れないけれど、僕が好きな映画というのは、マアそんなところです。
ブルース・リーの事は、書きませんでした。映画俳優ではあっても、彼は映画も俳優も超えているから。彼の事は、特集でメルマガの記事にしたいと思います。僕にとっては、兄の様な人です。
さて、そんな訳で、今日のメルマガの記事は、映画の話題でした。最後まで読んで下さってありがとう。
じゃア、又すぐに書きますネ。
お元気でいて下さい。さようなら。
コメントフォーム